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【3635】コーエーテクモホールディングス

(巣ごもり関連銘柄・ゲーム関連銘柄)

歴史シュミレーションゲーム「三国志シリーズ」や「信長の野望」などに代表されるコーエーと、アーケードゲームや格闘ゲーム「デッド・オア・アライブ」などが有名なテクモの経営統合で生まれた持ち株会社だ。

新型コロナウイルスの拡大により、巣篭もり商品からゲーム事業は好調。同社もご多分に漏れず業績好調で10月26日に「令和3年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」を発表。また、これまで非開示だった業績予想も開示した。これによると、第2四半期累計で売上高231億41百万円(前年同四半期比39.7%増)、営業利益84億47百万円(同145.6%増)、経常利益152億89百万円(同151.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益118億45百万円(同99.7%増)と過去最高の業績となっている。また、通期の見通しも増収増益。ただし、株価は既に織り込まれており、新たに公表された通期業績を元にPERを計算した場合35倍台となっており、大きく買われるには至っていない。

業績予想とともに「株式分割及び令和3年3月期配当予想に関するお知らせ 」も発表している。来年3月31日を基準日として1対1.3の株式分割を行うとの事。また、配当性向50%を目処としている事から、増配も発表している。前期61円配当に対して今期は55円(分割前換算で71.5円)と実質10.5円の増配となっている。株式分割に関しては投資単位あたりの最低投資額を引き下げる事による投資家層の拡大を図っており、東証の意向にそうものだろう。50万円以下を基準に考えている為、会社側としては、この株高が続く≒業績好調が続くと見ているのかもしれない。

さて、同社の業績を支える中にあって外してはならないのが、創業者の一人で女傑・襟川恵子氏だ。同氏はコーエーテクモの財テクを握っており、相場運用の巧者として知られている。今回の過去最高益についても営業外収益が占める部分が大きいが、それは同氏の資産運用によるものである。同氏の才覚が営業収益を押し上げている反面、会社という組織のガバナンスとしてはリスクファクターでもある。

ごく短期の株価の動きを見て見ると、本日は朝方の地合いの悪化と材料出尽くしから安く始まりその後リバウンドを見せており、25日移動平均線の攻防となっている。上述のように業績好調は織り込み済みであり営業外収益の大半を資産運用が占める不確実性と見る売り方が存在している為、信用倍率は0.89倍と売り長となっている。枚数的には大きく無いが、売り方が勝つのかどうかの目安となるだろう。

テクニカル的にも25日移動平均線は今回の下落が押し目となるのか?それとも、25日線までの戻りがアヤ戻しで終わるのかの節目となる。同線を上回ってくるようであれば買い方の勝利となり短期的な踏み上げ期待で高値更新があるやもしれない為、株価動向には注目しておきたい。

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