【3840】パス(思惑関連銘柄・仕手株関連銘柄)
情報公開日:2020年10月22日
【3840】パス
(思惑関連銘柄・仕手株関連銘柄)
パスは化粧品通販の会社だ。もともとは旅行代理店が祖業で、その後ICタグのミドルウェア開発や環境・医療事業、ブロックチェーン事業などの事業変遷をたどるもいずれも失敗。現在は化粧品事業に絞って立て直しを図っている。
事業の変遷といえば聞こえが良いが、いわゆる箱企業。時流にのった事業を行う事で株価対策はできるというお決まりコースと言って良いだろう。先日も赤字決算を発表。経営陣の変更を巡って就任撤回がおきるなどゴタゴタしている。
このような契機を経て、10月16日に「第三者割当による新株式及び第10回新株予約権の発行の払込完了に関するお知らせ」を発表。行使価格137円で、218万株を新規に発行し、新株予約権として同じく行使価格137円で500万株の増資を行う。まっとうに考えるなら希薄化で株価は下落するはずである。その後、資金調達を行った上で強化するEC事業が今後黒字を見込み、利益を同社にもたらすということであれば、株価は中長期的には上昇する事になり、希薄化となっても既存株主の利益を最大化する事になるため、良い増資となる。
ただ、上述の経緯のある企業である。正直事業計画通りにいくとは思えない。ただし、逆に考えれば発行価格137円の株をさばきにかかるという事だ。最近は流行りの行使価価格が変動する条件はついていないため、増資引受先は137円上の株価を維持しなければ赤字となる。
新株及び新株予約券をさばくという前提に立つならば、500万株相当の売りをぶつけても消化できる適度まで株価を吊り上げてくる可能性もある。恐らくはそんな憶測が飛び交っているのだろう、先日私のところにも、パスには材料があるとの話が回ってきた。
憶測ほど当てにはならないが、現状の株価水準から押すような事があれば、上記のような思惑にかけて投資をしてみるのも面白いかもしれない。勿論、思惑だけの投資となり、事業計画を信じて投資を行うような本流からは外れる事になるのでそこは相応の覚悟をもって欲しい。
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