【4960】ケミプロ化成
(有機EL関連銘柄)
ドイツ大手化学会社BASFの日本法人が主な納入先で全体の3割を占める添加剤が主力の化学品メーカー。紫外線吸収剤では国内トップとなる。化学品以外にも、防腐剤やシロアリ駆除剤などホーム産業事業を育成している。
本日に日本経済新聞が「Apple、次期iPhone全機種に有機EL 脱・液晶加速」と報じた。アップルはこれまで上位機種のみ有機ELを採用してきたが、これを全機種に広めるとのもの。これにより、有機ELの採用が先行しているファーウェイやサムスンに次ぐ出荷台数第三位のアップルが有機ELに移行する事から、関連銘柄へと物色が広がっている。
ただ、株価の上昇は思惑先行となる。実際には有機ELの生産・納入で実績をもつのはサムスンであり、アップルと取引をするのはサムスンやLGなどになると考えれるのが妥当だ。ただ、有機EL市場で圧倒的なシェアを誇るサムスンはスマートフォン事業においてライバルに当たる事もあり、アップルがサムスン以外の納入先を探す可能性はある。
国内で有力なのは保土谷化学工業などになるが、これも納入など売上増に実際につながるかは不透明な部分が大きい。もちろん、ケミプロ化成も同様だ。
一方で、ケミプロ化成の時価総額は本日のストップ高基準で48億円ほどと小さい。全体相場が落ち着きを見せ、資金が循環し低位小型株が急騰している最近の株式市場であれば、高値更新が続く可能性がある。実際の売上に貢献するは別として、株式市場ではテーマにのる事で株価は大きく動く。今後の株価動向には注目が必要だろう。
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