【3658】イーブックイニシアティブジャパン
(電子書籍関連銘柄)
3月期決算企業の中間決算発表を改めて見返してみると、特に通期予想を上方修正する企業が相次いだテーマ株がある。電子書籍関連銘柄だ。
コミック市場自体は全体の規模として縮小傾向にあるが、電子コミック分野だけは成長分野となっており、2022年度には17年度比1.4倍まで市場規模を拡大する見込みとなっている。
近年は違法海賊版サイトの悪影響が大きかったが、日本政府とインターネットプロバイダーが2018年4月以降に海賊版サイトの対策としてアクセスの遮断(ブロッキング)を行い、大手海賊版サイトを閉鎖に追い込んだ。尚、日本政府は今後も海賊版サイトの封じ込めを行う方針だ。
電子書籍関連銘柄は市場の拡大や、国を挙げた海賊版サイト対策の恩恵もあり、決算発表でも業績予想の上方修正が相次いだという訳だ。
その中でも電子書籍販売サイト「eBookJapan」を運営するイーブックイニシアティブジャパンは、19年3月期の単独業績予想で営業利益を前期比64%増と大幅な上方修正を発表している。出版社と連携したポイントアップキャンペーンや、2018年10月に行ったウェブサイトの全面リニューアルや、【4689】ヤフーと業務提携に基づく電子書籍提供が大きく業績に寄与したようだ。
紙媒体などの出版業界は、現在斜陽産業と言われているが、電子書籍だけは今後更に需要拡大が見込める分野となる。関連銘柄の動向には注視しておきたい。
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