【7821】前田工繊
(水害対策関連銘柄)
前田工繊は繊維とプラスチックを素材とする製品を開発・販売する会社だ。お主に建築資材や土木資材・産業資材として活用されており、盛土を補強する資材では国内シェア4割を誇る。他にも落石防止ネットや河川護岸用の資材、耐震耐火素材などもてがけている。異業種として、自動車ホイールのBBSジャパンを買収しており、ホイールの売上も柱となっている。
スイスの医療機器企業にも出資し医療分野に進出するなど事業の多角化をはかっておりM&Aに積極的である。
先日発表した2020年9月期第3四半期決算では売上が伸長したものの、人件費・販管費の増加で利益は減少している。ただし、通気計画に対する進捗は高く見通しは達成できそうだ。現状のPERは25倍と株価の過熱感もない。
現在、台風9号が本州に上陸する可能性がある。今夜にも長崎は暴風域に入り警戒が必要である。また、台風10号も発生している。台風10号は勢力が強く一部では930ヘクトパスカルまで発達する恐れがあるという。週末には九州など西日本に上陸する恐れがあり、警戒が強まっている。
このような背景から台風や水害がテーマとなり短期資金が動いている。特に九州地盤の土建会社は時価総額が低く株価の動きも顕著だ。そんな中、同社に注目する理由は勉強会の方に記載してあるので、気になる方は確認して欲しい。
さて、そんな同社の株価を見てみると、本日株価は上昇となり過去数度跳ね返された2600円を超えてきた。日柄調整がたっぷりとあった事で75日移動平均線との乖離もない。上値抵抗と見られた2600円を超えてきた事で短期的な踏み上げ相場となってもおかしくないだろう。今後の株価の動きに注目だ。
ただし、気をつけないといけない事がある。夏場になると水害は一つのテーマとなり株価が動くのは確かだが業績に影響がある事は少ない。あったとしても、一過性の特需である事から今後の成長性の糧とはならない。つまり、短期資金の物色が終われば株価はもとの位置にもどる事になる可能性がたかい。その事に留意してあまり引っ張りすぎないトレードのほうが良いだろう。
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