【9062】日本通運
(巣ごもり関連銘柄)
日本通運は総合運輸で世界10指に入る企業だ。航空貨物・港湾運送・トラックなどでは国内一位。運輸関係ではBtoCに強いヤマトHDや佐川急便などが馴染みがあるだろうが、日本通運は国際貨物に強みを持つ。
四季報によると「22年3月期は半導体関連の荷量増で航空が堅調。国内も自動車関連が回復。」とされている通り、業績も安定している。
さて東京・大阪・兵庫で3度目の緊急事態宣言の運びとなった。これにより、巣ごもり関連の動きが活発化する可能性があるが、今回は同社が行う「エア・フレイト・フォワーダー」という役割に注目しておきたい。
エア・フレイト・フォワーダーとは、単にフォワーダーと呼ばれる事もある。荷主から貨物を預かり、他の業者の運送手段を用いて運送を行う業者であり、一般的には国際運輸の際に使われる。
トラック輸送などは同社は自前のものがあるが、国際航空貨物の場合は他社(JALや全日空)の航空機を使う事になる。特に運送費が高くつく航空便の場合は小口輸送を行う事は難しい。一方で、不特定多数の荷主から貨物を集約し運送をおこなう事で、小口の運送も実現できるほか個別荷主の重量や容積といったところから算出される料金と、日本通運が行う運賃に差益を発生させる事もできる。
上述のように緊急事態宣言により人流は再度滞る事になるが、物流に関してはその限りではない。過去、二度に渡り緊急事態宣言を経験した事により海外商品の個人輸入などは活発化しており、国際物流は今後も重要になるだろう。特にCtoCのやり取りはバイマなどそのマッチングが整備されつつあるが、増加する物流に関して利益を上げるのは同社のような企業ではないだろうか。
なお、このようなフォワーダーを行う業者は他にも近鉄エクスプレス(9375)や郵船ロジスティクス(日本郵船のTOBにより上場廃止)などがあるが取扱量は日本通運がトップとなる為、フォワーダー関連の本命としてあげておく。
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