【6317】北川鉄工所
(ドローン関連銘柄・キャッシュリッチ関連銘柄)
北川鉄工所は広島に本社を構える自動車部品・工作機器大手の会社だ。
工作機器事業では旋盤用チャックなどを手掛け、パワーチャックでは国内シェアは6割に登る。その他、建設機器としてビル建設の際に用いられるタワークレーンやコンクリートプラント、立体駐車場などに用いられる産業機械などを展開している。
そもそもは鋳型・鋳物で祖業した経緯から金属鋳造→機械といった流れになっている。今回はキャッシュリッチな点やバリューという視点から注目するが、ヘリコプターのヒロボーと共同でドローンを開発しており、ドローンやロボット関連としても知られている。
さて、3Q決算を見てみると金属素形材事業は新型コロナウイルスの影響もさる事ながら半導体不足による自動車会社の生産停止の影響で減収減益。更に、産業機械では立体駐車場自体の稼働が悪い為、投資意欲も減退しており赤字転落。工作機械に関してもやはり設備投資意欲の減退で減収減益となっている。
ただし、いずれも3Qに入り回復の兆しがみえてきており、通期予想は上方修正となり、来期は一株益で96円まで回復すると予想している。現在株価で換算するとPER15倍台となる。現在のPBRは0.39倍。
先程述べた通り同社はキャッシュリッチな会社である。時価総額143億円にたいして現金等の保有は94億円となる。会社想定通りに業績が回復するなればバリュー銘柄としては妙味のある内容だろう。
株価の動きを見てみると、会社想定が当初保守的だった事や無配に転落する可能性があった事で低迷していた。ただ、上方修正の発表で安心感が広がった他20円配当を決めた事で株価は高騰。200日移動平均線を一気に超えてきた。その後は売りに押されたものの横ばいの推移となっており、日柄調整を経た事で25日移動平均線との乖離も埋めてきている。
現在の相場はグロースからバリューに資金がうつっており同社に見直し買いが入る事になれば今後も株高基調が続く可能性がある。今後の株価の動きに注目しておきたい。
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